日本酒の楽しみ方 ~ 幅広い飲用温度 ~
幅広い温度帯でそのお酒に適した温度や季節、自分の好みに併せて楽しむことができる日本酒。
燗をつける前と後の味わいの違いを楽しめるのも日本酒ならでは魅力のひとつです。
日本酒の飲用温度
日本酒の飲用温度は大きく「冷酒」「冷や」「お燗」の3つに分類されています。
「冷や」=「冷酒」とも思えますが、日本酒では「冷や」=「常温」です。冷蔵庫のない時代には常温保管されていた日本酒を「冷や酒」と呼んでいたことに由来するそうです。
「冷酒」は温度別に「雪冷え」「花冷え」「涼冷え」の3種類、「お燗」は「日向燗」「人肌燗」「ぬる燗」「上燗」「熱燗」「飛切燗」の6種類があります。

一般的には、冷酒は生酒や吟醸酒、常温は吟醸酒や純米酒、お燗は純米酒や本醸造酒があうと言われていますが、お燗すると美味しい吟醸酒もあります。
生酒は冷やして飲むものという既成概念のようなものがありますが、「ぬる燗」で飲むと美味しいんです。家呑みのときは、「ぬる燗」にしたり、冷酒(涼冷えから花冷え)で呑んだりしています。
お店のときはお願いするのに勇気がいりますが、とあるお店で「生酒をぬる燗で呑むお客さんいますよ」と教えていただき「ぬる燗」にしてもらいました。
冷酒と熱燗の酔い方の違い
温めて呑むか冷やして呑むかでアルコールの分解速度に違いがでてきます。
冷酒と熱燗では、熱燗の方がアルコールの吸収が早くなります。
温かいお酒で体の中を温めることで代謝がよくなりアルコールの吸収を早めているそうです。その分酔いを感じる時間も早くなります。
一方、冷酒は体が冷えることによりアルコールの吸収が遅くなります。
飲み口のよい冷酒で酔いを感じにくいことで、ついつい呑みすぎてしまいがちですので注意が必要です。
燗で美味しかった日本酒(個人的感想)
これまでに親しんだ日本酒のうちお燗で美味しかった日本酒のご紹介です。
龍力 特別純米 生酛仕込み
初めて呑んだ兵庫のお酒です。
当時、「極上燗酒部門 最高金賞」「日本経済新聞なんでもランキング第一」の首掛けPOPに反応して即購入。
龍力の評価や感想をみると辛口。日本酒度や酸度をみても辛口の分類に入るようでなのですが・・・私の感想は甘味のある美味しいお酒。(日本酒の甘口・辛口は難しいです・・・そもそもお米は甘いですし)
会津中将 純米酒
お燗で呑みたいことを酒屋さんに伝え、普段呑んでいる銘柄を質問され、龍力を呑んだことがあると伝えたところ、薦めてくれた日本酒です。
軽やかでほんのり甘い感じ。とにかく飲みやすい。常温で保管できるので、たびたび購入しています。
しかもこのお酒は、お店でも燗で呑みました。家で呑むよりも美味しいので、店主に伝えるとお燗の温度を50℃まで上げた方がよいと教えてくれました。その日本酒の一番美味しい温度を見つけるのも難しいものです。
初孫 一徹生酛 純米酒
たまたま入った酒屋に「初孫 一徹生酛 純米酒」があり購入することに。
初孫は、「初孫 伝承生酛 本醸造」「初孫 雪女神 磨き45 生酛純米大吟醸」を呑んでおり、もともと好きな銘柄の一つ。
生酛造りは美味しいです。
神亀 手作り 純米酒 辛口
初めて呑んだときは、独特の香りと後味に美味しいのかどうか???という印象できした。
その後、いろんな日本酒を飲んだあと、再チャレンジ。あの独特の香りと後味が逆にすっきりとして飲みやすいお酒に。